#16 Anarchive 記録するのではなく生きること

過去を古いもの、未来を新しいものとするのではない、昔からあるものを捉え直す試み。

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Reading: よくわかる社会心理学*
Listening: 禽獣 - 有田咲花
Watching: 大洪水

アナーカイブという聞き慣れない言葉はティム・インゴルド『世代とは何か*』に出てくる言葉で、an-archive というアーカイブの否定で語られます。

インゴルドは、従来の知識や情報の保存方法を「アーカイブ」と呼び、これに対置する概念として「アナーカイブ」を提唱しました。アーカイブが過去を記録として保存するのに対し、アナーカイブでは、下のほうにあるものが過去でなく、未来に向かうにつれ表面に浮き上がってくるという逆転した時間感覚があるものとしています。

これは、本を読むときのように、これから読まれる未来が浮かび上がってくる様子や、土を耕して表面が地中に、地中が表面に入れ替わる様子に見てとれ、人類の文化の中で、まだ名付けられていなかった行為であると読み取れます。リノベーションや遊休施設の利活用など、既存の構造を活かしながら新しい用途で再生させる現代の建築手法にも通じるものです。

これをもっているものでうまくやることに適用すると、過去との向き合い方は以下のようになります。

  • 鑑賞ではなく訪問する: 過去を眺めるものではなく、たびたび訪れる場所にする。

  • 継承の中での生活: 伝統や古い知識を保存するのではなく、その中で思考や生活をし学びながら継承する。

  • 耕す再創造: 新たな土を持ってきたり、コンクリートで舗装するのでなく、土を掘り起こすように再創造する。

こうした向き合い方は、人類が歴史の中で繰り返してきた生存の技法そのものです。ふたたびここに立ち返ることが、いまの私にとってのもっているものでうまくやることの本質なのかもしれません。

- 虎🐯Tora

私たちが “もっているものでうまくやる” には、少しずつ自分の世界を広げ、自分自身を理解し、思いがけない組み合わせを試してみる必要があります。これらは、そのプロセスの様子です。

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